中国株式市場センターTOP /中国株分割の威力

中国株の威力、「分割」の恩恵を享受しよう

" 中国株の"威力"はさまざまです。たとえば、「株価上昇の威力」。以前記事で取り上げたテンセントは2004年11月30日の株価5.85香港ドルから、2011年1月現在で約195香港ドルと実に33倍以上に上昇しました。

テンセントに限らず、上記のようなケースは株価の騰落だけでパフォーマンスが表せるので非常に分かりやすいものです。ただし、「株価上昇の威力」は利益確定(売却)をしなければ「絵に描いた餅」に過ぎません。最終的なパフォーマンスは株価次第であり、配当などを加味して持続保有するというよりは「いつ売却するか」が焦点となります。

そこで今回紹介していくのは、「分割の威力」についてです。分割の威力は表現しにくいため、その恩恵が分かりにくいのですが、中国株で財産形成を目指すうえで理解が不可欠です。

170万円の投資金額で、毎年200万円以上の配当がもらえる――。皆さんは、この話を信じられますか? 夢のような話に思えますが、これは実際に1979年上場時のセブンイレブンを購入し、保有を続けた方が実現している話なのです。詳細は後述しますが、これは「分割の威力」にほかなりません。

1979年に戻ってセブンイレブンの株が買えるのであれば越したことはありませんが、それは不可能です。しかし、成長著しい中国(株)では「第二のセブンイレブン」が現れる可能性が高いと考えております。

「分割の威力」を理解し、夢のような話を実現させるためにも今回のレポートを是非参考にしてください。

■セブンイレブン:年間の配当だけで投資金額が回収できる!

皆さんもお馴染みのセブンイレブンが上場したのは1979年10月でした。上場当時の株価はおよそ1700円。最低買付単位は1000株でしたので、購入するには170万円が必要でした。

もしセブンイレブンの上場時に株を購入していたら、現在はどのようになっているでしょう?

――16回もの「分割」で株数は1000株から3万8000株に!

上場当時に1000株を購入し現在まで持続保有していた場合、これまで計16回にわたる分割を繰り返したために3万8000株と38倍に増えています。株価だけ見ると2150円ですので26%しか上昇していませんが、分割によって増えた株数で計算すると評価額は8170万円となんと47倍にまで拡大しています。

**********

- 1979年10月 2011年1月 騰落率
株価 1,700円 2,150円 26%上昇
株数 1,000株 3万8,000株 38倍
評価額 170万円 8170万円 47.05倍

**********

ここで忘れてはならないのは、株式分割の効果は配当金にも大きく反映されることです。分割をすると比率に応じて株価は下がりますが、一般的に株式分割後も従来の配当を維持する企業が多いようです。

そうなると分割で増えた株数だけ配当が貰えることになります。分割により株数が増えると、その銘柄の保有比率も高まります。つまり、株主としての存在感が高まることになり、その恩恵が配当として返ってくるのです。

セブンイレブンの場合、分割後も配当金を増加させています。現在では1株あたり56円の配当。保有株が3万8000株ならば、年212万円もの大金が入ってきます(税金等は考慮しておりません)。

再びセブンイレブンの株式を1979年に1000株購入したとして、1980年から2010年まで、どれだけ配当金を受け取ることができたか、確認してみましょう。区切りのよい5年おきに列記することにします。「1株当たり配当金」×「保有株式数」=「受け取り金額」の形で書いて書いてみます。

- 「1株当たり配当金」 × 「保有株式数」 「受け取り金額」
1980年2月 15円 × 1000株 1万5,000円
1985年2月 23円 × 3801株 8万7,423円
1990年2月 26円 × 8209株 21万3,434円
1995年2月 35円 × 15732株 55万620円
2000年2月 38.5円 × 38070株 146万5,695円
2005年2月 43円 × 38070株 163万7,010円
2010年2月 56円 × 38070株 213万1,920円

その上この配当は、会社が倒産(もしくは大赤字を計上)しない限り毎年入ってくるものです。現在の配当額が続くとすれば、投資金額の170万円を超える金額である200万超が毎年入ってくることになります。2005年から2010年の5年間で約1000万、2010年から今後5年間も1000万円超の配当を受け取れる可能性が高いのです。しかも、売却しない限り永続的に続くものです。

■中国株では、紫金鉱業がたった数年で株数5倍に!

セブンイレブンの例は分割の威力として非常にインパクトが高いのですが、30年前と少し遠い話です。いっぽう中国株に目を移すと、たった数年前に分割によって株数が5倍になった銘柄があります。

紫金鉱業は、ライジングブル投資顧問が2004年9月14日に推奨した銘柄です。最初の推奨時に12万円の資金で紫金鉱業4000株を購入していれば、その後3回の株式分割で株数は2万株にまで増加しています。

- 2004年9月14日 2011年1月12日 騰落率
株価 2.38香港ドル 6.87香港ドル 約3倍
株数 4000株 2万株 5倍
評価額 12万6330円 147万180円 11.6倍

(為替は時価で計算)

株価だけでみれば約3倍の上昇ですが、こちらも資産は12万円から147万円と大幅に増加しています。そして、配当だけを見ても十分な恩恵を受けています。セブンイレブンの場合と同様に、「1株当たり配当金」×「保有株式数」=「受け取り金額」の形で書いて書いてみます。

――配当だけでほぼ投資金額(12万円)を回収!


- 「1株当たり配当金」 × 「保有株式数」 「受け取り金額」
2005年 0.095香港ドル × 4,000株 5,156円
2006年 0.078香港ドル × 8,000株 9,497円
2007年 0.0913香港ドル × 1万6,000株 2万1,882円
2008年 0.102香港ドル × 2万株 2万7,682円
2009年 0.113香港ドル × 2万株 2万9,108円
2010年 0.114香港ドル × 2万株 2万7,405円

i為替は時価で計算)

現在の配当利回りは、21%も達しており、5年間の保有で投資金額の12万円は配当だけでも回収できています。株を売却した場合は、その額は丸々利益となり、今後も保有を続けた場合は、2万株に対して配当を受け続けることが可能なのです。

セブンイレブンのように分割を続け、さらに株数が増える可能性もあります。分割の威力は、株価に一喜一憂しなくても財産が増えていくことにあります。分割の威力を理解し、その恩恵を受けている方は月日を追うごとに財産が増えていくことが実感できるのです。

中国株で大事な事は10万円でもいいから良いものは購入しておくことです。全く投資していなければ、配当も株価上昇も分割の恩恵も受けられませんが、たった10万円でも投資していれば、様々な権利が発生してくるのです。この紫金鉱業の例では、12万円が150万円以上に育ったのです。

ただし、やみくもに色々な中国株に手を出しても仕方ありません。同じ中国株でも年々格差が大きく開いていくからです。良いものは残し、悪いものは売却するという銘柄入れ替えが非常に重要であることを忘れてはいけません。資金には限りがあるのが通常ですから、限られた資金の中で効率を考えて、良いものを押さえていきたいものです。

今回は、分割の威力についてお話しましたが、注意事項がひとつあります。分割は素人でも飛びつきやすいネタです。分割すれば何でも良いものと見誤る可能性があります。

ライブドアのように分割発表で株価を吊り上げ個人投資家を欺くケースも多々あります。分割ばかりに目が奪われても仕方ありません。テンセント(700)は分割を一回も行っていませんが、株価33倍となっています。

直近で3倍、4倍になっている銘柄も大半が分割していません。分割は中国株の威力の一つと考える事が重要です。


★月額3000円で株による財産形成をサポート(サポート実績17000人超)



ページの先頭へ戻る